@phdthesis{oai:kitami-it.repo.nii.ac.jp:00009040, author = {今, 利真 and Kon, Kazumasa}, month = {Mar}, note = {活性化ケトン類への直接的不斉アルドール反応は、種々の生物活性化合物に見られるだけでなく合成中間体としても有用な、光学活性3級アルコール部位を有するβ-ヒドロキシカルボニル化合物を得ることができる有用な合成手法である。そのため、本反応に有効な不斉触媒が1級及び2級アミン触媒を中心に多数報告されている。しかし、本反応に有効な1級及び2級アミン触媒の触媒活性及びエナンチオ選択性は活性化ケトン類の構造に大きく依存している。そのため、活性化ケトン類の構造に応じて触媒骨格自体を変化させなければならず、幅広い範囲の活性化ケトン類に対して有効な汎用性の高い不斉触媒は限られる。汎用性の高い不斉触媒として、C2対象なキラルジアミン出来のプロリンアミド型触媒及びジアミン型触媒が報告されているが、共触媒触媒としてプレンステッド酸を必要とする点や触媒合成の原料として高価なキラルジアミンを用いる点に課題がある。本研究では、本反応のための上記の課題を解決した不斉触媒の開発を目的とし、安価なα-アミノ酸から合成できるだけでなく2級アミノ基とカルボキンル基を有するペプチド触媒の設計・開発を行った。  まず、イサチン類への直接的不斉アルドール反応について検討を行った。種々のトリペプチドを触媒として検討を行った結果、ブレンステッド酸共触媒非存在下、プロリンの隣接位にグリシン及び炭素末端にD-アラニンを有するトリベプチドが最も高い触媒活性及びエナンチオ選択性を示し、最大99%の化学収率、97%eeで目的とするアルドール付加体が得られた。  続いて、トリフルオロメチルケトン類への直接的不斉アルドール反応について検討を行った。種々のトリペプチド触媒を用いた触媒検討の結果、プロリンの隣接位にグリシン及び炭素末端にL-アラニンを有するトリペプチドが最も高い触媒活性及びエナンチオ選択性を示し、最大81%の化学収率、77% eeで日的とするアルドール付加体が得られた。  更に、α-ケトエステル類への直接的不斉アルドール反応について検討を行った。触媒検討の結果、イサチン類及びトリフルオロメチルケトン類を基質とする反応に有効であったトリペプチドは良好な結果を示さず、プロリンの隣接位へとL-tert-ロイシンを導入したトリペプチドが最も高い触媒活性及びエナンチオ選択性を示し、最大95%の化学収率及び88%eeで目的とするアルドール付加体が得られた。  以上、本研究では種々の活性化ケトン類への直接的不斉アルドール反応のための、安価な原料から合成可能で共触媒を必要としないトリペプチド触媒の開発に成功した。}, school = {北見工業大学}, title = {活性化ケトン類の直接的不斉アルドール反応に有効なペプチド触媒の創成}, year = {2021}, yomi = {コン, カズマサ} }