@phdthesis{oai:kitami-it.repo.nii.ac.jp:00008685, author = {橋本, 聖}, month = {Mar}, note = {積雪寒冷環境にある北海道は特殊に位置づけられている泥炭が広く分布しており,このような地盤上に道路盛土等を早期に構築する手段としてセメント等による固結工法が導入されてきた.固結工法の課題として,固結工法の長期的な強度や劣化に関する研究が少なく,施工後30年経過した改良体に対する評価が実施されていないまた,固結工法は泥炭対策工法と比較して割高なため,如何に建設コストを縮減させるか課題となっている.  一方,本州の山間部に構築された既設補強土壁において,壁パネルの脱落およびコネクティブの破断が顕在化した.凍上現象が主たる要因と推察されているが,凍上抑制層が末施工の既設補強土壁が多数存在しており,健全度を簡易に判定する手法の確立が必要である.これらの課題に対して下記の3項目に関して研究を実施した. 研究1は1984年に粉体式深層混合処理工法(DJM工法)で施工された改良体(施工後30年経過)に対して強度試験を実施し,改良体の長期強度特性および改良体表面の劣化状況を検証した.調査の結果,改良体の物理特性は長期的にも経時的な変化は見られず,改良体中心部の強度は施工後30年経過しても増加傾向にあった.一方,改良体および改良体周辺のpH値より,改良体からのカルジウム分溶出が限定的であり,改良体の劣化は「薄皮」程度であることを明らかにした.  研究2は泥炭に対する経済的な軟弱地盤対策技術である『グラベル基礎補強併用低改良率地盤改良』に関して,試験施工で改良効果を検証するとともに,試験施工に関する地盤や施工条件を二次元弾塑性FEM解析で同定して,改良率,盛土高,ジオテキスタイル引張剛性をパラメータとしたパラメトリックスタディを実施した.これらの解析結果と試験施工結果を踏まえて本工法の設計法を提案した.あわせて,動的遠心力載荷実験を実施し,L2地震動に対して高い変形抑制効果を有することを明らかにした.  研究3は大規模に変状した2か所の補強土壁に対し,表面波探査および地盤調査を実施し,表面波探査による既設補強土壁の健全度評価の可能性について検討した. 再構築前後の既設補強土壁にて表面波探査を実施した結果,変状が大きい既設補強土壁では局所的なVsの低下領域が確認されたが,変状が少ない補強土壁はVsが全体的に増加し局所的なVsの低下は解消された.表面波探査による既設補強土壁の健全度を評価するには深度方向に対するVsの把握が有用であることがわかった.}, school = {北見工業大学}, title = {積雪寒冷環境における地盤改良および補強土工法の設計・施工・維持管理方法に関する研究}, year = {2019} }