@phdthesis{oai:kitami-it.repo.nii.ac.jp:00007517, author = {上野, 邦行}, month = {2016-11-22}, note = {寒冷地域の法面では, 冬季間の凍上による持上り変位と春季の融解沈下の繰返しにより法表面の下方-の移動変位が蓄積して, 崩壊に至る場合のあることが知られている. しかし, 法面の凍結・融解過程の挙動特性を正確にとらえて解析した研究報告はほとんど見られず, 融解時の法面崩壊対策手法は未だ'確立されていないのが実状である. 本研究は, 北見工業大学構内に設置されている実際の盛土法面において植生方法を変えた4区間の試験法面を造成し, 凍結 ・融解過程の移動変位, 法面基盤の凍結深さ, 地表面温度及び地中温度について時系列変化を把握する計測を行い解析を加えたものである. 本研究で得られた知見を以下に示す. 〔1〕法面の凍潜 ・融解過程における挙動特性 計測は, 1)法面基盤内の凍結面形状の経時変化, 2)法表面の温度分布, 3)法表面の凍上による持上り変位, 4)法表面の凍上・融解沈下による移動変位について行った. 計測の結果, これまでほとんど知られていなかった凍結 ・融解過程における実法面の持上り変位, 移動変位を定量的にとらえることができた. また, 凍結 ・融解過程における法面の安定性は, その過程で生じる移動変位量の大きさで評価され, その大きさは. 凍上による持上りの大きさと, 植生の生育状況(植生密度、根の生長)に強く支配されることが分かった. 〔2〕法面の植生方法と変状対策効果 植生方法を変えて造成した実験法面は, 張芝区間と, 種散布区間に加えて,各植生方法に対して補強シートを用いた計4区間とした. 張芝区間では「補強無し」, 「補強有り」の違いが移動変位量には明確には現れなかった. 一方, 種子散布区間では, 「補強無し」が「補強有り」に比べ移動変位量が大きく発生することが確認され, 植生補強が変状対策に有効であることが分かった. また, 種子散布によって植生した法面では, 張芝と同様の成育状況になるには,造成後2年を要し, 造成直後の成育差が凍結 ・融解過程での移動変位量の大きさに影響することが検証された. 〔3〕法枠中詰土の凍上特性と凍上対策効果 法枠工は, 植生の成育促進や, 侵食防止を目的として施工される植生保護エであるが, 寒冷地域では, 凍着凍上による持上り変位が残留して変状が生じ, その機能を失うことが課題となっている. 本研究では中結土を凍上性土と非凍上性土とした法枠工を設置し, 凍結 ・融解過程における挙動を比較検討した. 実験の結果, 中詰土を非凍上性土とすることで, 凍着凍上による法枠の融解後の残留持上り量が少なくなることが確認された.}, school = {北見工業大学}, title = {凍結・融解過程における植生保護法面の挙動に関する研究}, year = {} }